中島土谷クリニック

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透析のご案内

Guidance of dialysis

在宅血液透析(HHD)委員会

在宅血液透析(HHD)とは、自らのライフスタイルに合わせて自宅で自分で透析治療を行なう方法です。わが国では2017年末時点で684人と透析患者全体の0.2%です。

当院では2019年末時点で14人がHHDを行なっています。

HHDを実施するにはまず、本人がHHDを希望し、介助者の同意があるか、医師がHHDが可能であると承認しているか、自己穿刺が出来るか、機器操作が出来るか、透析装置や物品を置く場所があるかなど条件があります。また水道設備や電気容量の調整、各設備費用など患者さんが負担しなければならないことも多くあります。しかし、HHDを選択することで自分のライフスタイルに合わせた治療が行え、通院回数が少なくなり、家族と過ごす時間も増えるなど良いこともあります。

当院では土谷総合病院と連携し安心してHHDが行なえるように穿刺訓練のサポートをしています。また月に1回合同会議を行い患者さんの情報を共有し、よりよい治療が行えるように取り組んでいます。

HHDのメリット

  • 通院が必要なく、自分のライフスタイルに合わせて透析ができる
  • 社会復帰率が高い
  • 家族との時間が増える

HHDのデメリット

  • 介助者が必要
  • 自己管理能力が必要
  • 導入教育(約3週間程度)が必要
  • 水処理装置などの設置費がかかる
  • 電気代、水道代がかかる

穿刺について

針を刺すのは原則として透析患者本人の自己穿刺です。介助者が穿刺を行なう場合は、医療行為と考えられるため、有資格者(医師、看護師、臨床工学技士)でなければいけません。

透析に必要な装置と設備

  • 個人用水処理装置
  • 個人用透析装置
  • ベッドまたはリクライニングシート
  • テーブル
HHDに必要な設備

当院におけるHHD適応基準と基本方針

■適応基準

  • 患者本人が希望し、介助者の同意があること
  • 自己管理(穿刺、機器操作)ができること
  • バスキュラーアクセスが良好であること
  • 重篤な心疾患がないこと
  • HHDに必要なスペースが確保できること
    機械設置場所・材料保管場所:4.5~6畳

■基本方針

  • 全てを患者自身が行なう
  • 介助者が在宅中に行なう
  • 夜中に治療は行わない(午前0:00~午前8:30)

HHD導入までのフロー図

HHD導入までのフロー図

バックアップ体制

透析開始・終了はメールで報告してもらい、スタッフはこのメールにて透析回数・透析時間を把握します。機械トラブルや疑問点があった場合は電話対応し、状況に応じて自宅訪問またはDr.や業者へ連絡を行います。HHD治療の対応時間は午前8:30~午前0:00までとなります。体調不良などの緊急時は24時間対応しています。

フォローアップ体制

■HHD初回導入(在宅)

初回は、臨床工学技士・看護師・メーカー担当者が立ち会い、手技確認、機械の動作の確認等を行います。

■定期受診

医師による問診及び定期診察は基本的には月1回です。採血・胸部レントゲン検査等を行います。また、貧血の状態に合わせて1~2週間ごとに注射に通ってもらうこともあります。

■中島クリニックでの検査

血管の状態により毎月/1回もしくは3ヶ月/1回シャントエコーを行います。また、透析効率を測定する排液検査及び穿刺手技確認を6ヶ月/1回行います。

■定期点検

導入1カ月・6カ月・12カ月以降は1年毎に自己流になっていないか、スタッフが自宅へ訪問して手技を確認します。また透析用水・透析液の検査を行います。

■水処理装置・個人用透析装置

4~6カ月毎にメーカーによるメンテナンスを行います。

環境、経済状況、将来を充分考え、自身の生活に合った透析法の一つとして在宅血液透析があります。自分の健康は自分自身が責任を持つこと、これが在宅血液透析の基本的な考え方です。「自宅で自分で透析がしたい」という気持ちが重要です。

自主管理の大切さを理解して頂き、ご自宅で安全に治療が行えるよう中島土谷クリニックでは土谷総合病院と連携し、在宅血液透析教育訓練を行っています。

透析についての技術と知識を学習し、在宅血液透析を始めてみませんか?