中島土谷クリニック

文字の大きさ
  • 大きくする
  • 元に戻す

透析のご案内

Guidance of dialysis

腎臓リハビリテーション委員会

腎臓リハビリテーションは慢性腎臓病患者さんに対して、運動療法、教育、食事療法などを行う新たな内部障害リハビリです。これまで、透析患者さんは運動を控えるようにと言われていましたが、近年、腎臓リハビリテーションという概念が推奨されています。腎臓リハビリテーションは持久力・免疫力の増加、栄養低下や生活の質(QOL)の改善などをもたらし、運動不足による筋力低下による転倒の防止や心筋梗塞や脳卒中といった合併症のリスクを引き下げることが可能といわれています。

当クリニックでは、透析患者さんに対する腎臓リハビリテーションへの取り組みとして腎臓リハビリテーション委員会を設置し、透析前の体操、透析中のストレッチ、筋力トレーニング、食事療法などの運動療法を2019年5月から開始しましたのでご紹介します。

身体機能評価

バランス、筋力(握力・下肢筋力)、歩行能力などの評価を定期的に行っています。身体機能の低下が疑われる方には、透析前の体操・透析中の運動療法を勧めています。また、当院では体組成分析装置「InBody」を導入し筋肉量や体液量の評価を定期的に行なっています。

中島土谷クリニック身体機能検査 年代別平均点

透析前の体操

運動習慣を身につけていただくことや、エクササイズ・気分転換を目的として透析前に10分程度行っています。椅子に座って行える簡単な体操や頭の体操などを楽しく行っています。

※現在コロナウイルス感染拡大対策として活動を自粛しております。

透析中の運動療法

下肢のレジスタンストレーニングを主に行っており、筋力の維持や、筋力増強を目的としています。ストレッチを約15分・セラバンドを使ったレジスタンストレーニングを約15分行なっています。運動中・運動前後は医療スタッフのもとバイタルの測定などを行い安全に配慮し行っています。透析中の運動療法を行っている方には、定期的に身体機能評価などを行い、理学療法士による運動のアドバイスなどを行っています。

中島土谷クリニック 定期的に身体機能評価などを行い、理学療法士による運動のアドバイスをしています

リハビリ室

医師の指示のもと、理学療法士による運動器リハビリテーションを行っています。エアロバイクや平行棒を用いた運動療法や、ホットパックを用いた慢性的な疼痛の軽減が行えます。

中島土谷クリニック リハビリ室 1 中島土谷クリニック リハビリ室 2

腎リハ便り

日頃から体を動かす楽しさを知ってもらう取り組みとして、自宅でも行える簡単な運動を紹介する新聞を年4回、定期的に患者さんに配布しています。

■2024年

2024年春号

■2023年

2023年冬号 / 2023年秋号 / 2023年夏号 / 2023年春号

■2022年

2022年冬号 / 2022年秋号 / 2022年夏号 / 2022年春号

■2021年

2021年冬号 / 2021年秋号 / 2021年夏号 / 2021年春号

■2020年

2020年冬号 / 2020年秋号 / 2020年夏号 / 2020年春号

栄養

運動をして筋肉量を増やすには、たんぱく質やエネルギーが必要となります。

これらが不足している状態(低栄養状態)で運動療法を行っても筋肉は合成されません。逆に、低栄養の状態だと筋肉を分解して不足したたんぱく質やエネルギーを補おうとするため、かえって筋肉量は減少しています。

また透析患者さんは健常者と比べて、たんぱく質やエネルギーが不足しやすいため、フレイル(加齢とともに、心身の活力が低下し、生活機能障害、要介護状態、そして死亡などの危険性が高くなった状態)に陥りやすいと言われています。フレイルを予防するためにも栄養状態を良好に保つ必要があります。

当クリニックでは、運動療法を安全かつ効果的に行っていただけるように、管理栄養士による定期的な栄養評価を行っています。また低栄養の患者さんに対しては適切な栄養指導を行い、栄養状態の改善に取り組んでいます。