令和6年度 土谷総合病院 病院情報の公表

病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
  4. 転倒・転落発生率
  5. 転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率
  6. 手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率
  7. d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率
  8. 65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合
  9. 身体的拘束の実施率
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 210 83 180 304 334 588 858 1600 1485 482
当院は、循環器系疾患と腎尿路系疾患を中心に、質の高い医療を幅広い年齢層に提供しています。
10歳代未満では新生児疾患や先天性疾患、10歳代では筋骨格系疾患が多くなっています。
産婦人科系疾患の患者さんは20歳代~50歳代と幅広く対応しています。
30歳代からは甲状腺疾患、50歳代からは循環器系疾患と腎尿路系疾患が多くなり、60歳代からは消化器系疾患や呼吸器系疾患が増えています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050170xx03000x 閉塞性動脈疾患 動脈塞栓除去術 その他のもの(観血的なもの)等 手術・処置等1なし、1あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 69 5.64 5.15 2.90 75.43
050161xx01x1xx 大動脈解離 大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む。) 上行大動脈及び弓部大動脈の同時手術等 手術・処置等2 - 1あり 56 27.43 29.35 17.86 71.82
050170xx03001x 閉塞性動脈疾患 動脈塞栓除去術 その他のもの(観血的なもの)等 手術・処置等1なし、1あり 手術・処置等2なし 定義副傷病あり 44 9.34 9.29 9.09 74.95
050080xx0101xx 弁膜症(連合弁膜症を含む。) ロス手術(自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術)等 手術・処置等1なし 手術・処置等2 - 1あり 41 19.49 20.84 4.88 68.15
050163xx03x0xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 ステントグラフト内挿術 手術・処置等2なし 25 10.12 10.18 4.00 76.04
心臓、大動脈などの大血管に対する手術を目的とした入院のほか、下肢動脈に対する治療を目的とする入院がほとんどです。その他に、手術後の患者さんで調子を崩した時のフォローもさせていただいております。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050070xx03x0xx 頻脈性不整脈 経皮的カテーテル心筋焼灼術 手術・処置等2なし 259 5.05 4.47 0.39 66.38
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1/2あり 手術・処置等2なし 249 4.80 4.18 1.20 71.75
050130xx9900x0 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 重症度等他の病院・診療所の病棟からの転院以外 211 14.93 17.33 5.69 83.64
050050xx9920xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1 - 2あり 手術・処置等2なし 203 4.06 3.27 0.49 69.67
050050xx9910xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1 - 1あり 手術・処置等2なし 124 3.90 3.07 - 69.65
循環器内科では、カテーテルを用いた診断、治療を多く行っています。
カテーテルは手首や下肢の付け根(鼠径部)などから挿入し、血管を造影したり、心臓内の電気信号を記録して診断、治療を行います。
細くなったり詰まったりした血管を拡張するカテーテル治療、不整脈の治療を目的としたカテーテル治療、弁膜症に対するかてーてる治療を多く行っています。
腎・血液浄化療法科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx03x0xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 内シャント血栓除去術等 手術・処置等2なし 488 2.77 3.82 5.12 73.81
110280xx9900xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 131 15.79 11.35 6.11 74.27
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2なし 48 23.31 16.40 16.67 82.79
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 40 8.70 7.38 7.50 73.08
110280xx02x1xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2 - 1あり 35 43.00 33.81 11.43 73.86
透析療法には血液透析、腹膜透析があります。
本人の状況、希望などを考慮して選択させていただきます。
透析患者さんが合併症を発生した場合には入院加療を行います。
合併症の重篤度に応じて入院日数が決まりますが、一般的に透析患者さんの場合には長期の入院となります。
また血液透析を行う場合には穿刺に使用するシャント(血液透析を行うための血管)の作製術を行います。入院日数は2日程度です。使用しているシャントの血流が低下した場合は経皮的血管拡張術(PTA)を行います。多くは外来(短期滞在手術)での加療となります。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 83 2.41 2.57 - 69.35
060100xx99xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 手術なし 45 2.18 2.95 - 73.8
060140xx97x0xx 胃十二指腸潰瘍、胃憩室症、幽門狭窄(穿孔を伴わないもの) その他の手術あり 手術・処置等2なし 12 11.00 10.93 - 78.67
060130xx9900xx 食道、胃、十二指腸、他腸の炎症(その他良性疾患) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 11 9.36 7.67 - 74.18
060102xx99xxxx 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし - - 7.60 - -
消化器内科では、抗血小板剤・抗凝固剤内服中の循環器疾患や透析患者さんに対する、内視鏡検査や手術入院を受け入れています。
重篤な心・腎疾患を合併した高齢者も多く、患者さんの状態に応じて必要であれば入院の上、大腸内視鏡検査やポリペクトミーを行っています。 出血リスクのない症例では、外来でポリペクトミーを行っています。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
100020xx010xxx 甲状腺の悪性腫瘍 甲状腺悪性腫瘍手術 切除(頸部外側区域郭清を伴わないもの)等 手術・処置等1なし 177 8.12 7.90 - 57.99
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 21 5.05 4.54 - 71.95
03001xxx0200xx 頭頸部悪性腫瘍 頸部悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 14 7.93 12.45 - 64.57
100140xx97xxxx 甲状腺機能亢進症 手術あり 10 8.00 8.77 - 38.10
060035xx0100xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし - - 14.81 - -
外科では、甲状腺進行癌、再発甲状腺癌などの難治性疾患、巨大良性腫瘍、バセドウ病、副甲状腺腫瘍などの手術を多く行っています。
特に反回神経機能温存を含む機能温存手術に力をいれています。入院期間は約1週間です。
また、消化器疾患の手術患者さんは比較的高齢で、循環器疾患や透析治療中の患者さんを含んでいますが、それらの併存疾患のない患者さん同様に鏡視下手術を積極的に適応しています。
さらに、甲状腺癌や消化器癌の進行再発症例には、がん薬物療法も行っています。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010x199x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(2500g以上) 手術なし 手術・処置等2なし 39 6.44 6.11 2.56 -
14031xx09910xx 先天性心疾患(動脈管開存症、心房中隔欠損症を除く。)(1歳以上) 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 28 3.07 4.08 - 12.86
140010x299x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(1500g以上2500g未満) 手術なし 手術・処置等2なし 15 22.40 11.83 - -
040090xxxxxxxx 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) - - 6.22 - -
14031xx003x0xx 先天性心疾患(動脈管開存症、心房中隔欠損症を除く。)(1歳以上) 心室中隔欠損閉鎖術 単独のもの等 手術・処置等2なし - - 14.64 - -
小児科では、早産児、低出生体重児や先天性心疾患児の管理を行っています。
先天性心疾患児では、手術の入院管理やカテーテル治療も管理を行っています。先天性心疾患児のより安全な管理に努めています。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等 38 9.82 9.40 - 32.92
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 32 3.00 5.88 - 41.53
120170x199xxxx 早産、切迫早産(妊娠週数34週未満) 手術なし 26 20.81 19.47 - 31.38
120180xx99xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 手術なし 14 7.71 6.65 - 32.00
120160xx01xxxx 妊娠高血圧症候群関連疾患 子宮破裂手術等 12 11.67 12.73 - 33.17
産科では妊娠30週以降の早産も含めた分娩を中心に行っており、婦人科では良性疾患のみを取り扱っています。
産科は既往帝王切開、骨盤位などの選択帝王切開および胎児心拍異常や分娩停止、回旋異常など分娩の異常による緊急帝王切開を行っています。
妊娠糖尿病に対しても積極的に介入しています。外来で妊娠糖尿病の診断をされた患者さんは可能な限り入院の上、精査、食事指導、血糖自己測定指導を行い、食事での血糖コントロールが困難な場合は、インスリン自己注射指導を行い、その後、外来で管理するようにしています。
また、切迫早産の入院加療も行っています。
婦人科は子宮鏡下手術で子宮内膜ポリープや粘膜下筋腫の手術を多数行っています。
子宮筋腫などの良性疾患を対象に腹式および腟式子宮全摘術も行っています。子宮摘出を希望されない場合、子宮動脈塞栓術も積極的に行っています。
卵巣嚢腫に対しては腹腔鏡手術も行っています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx02xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 42 40.19 25.29 45.24 86.36
070160xx01xxxx 上肢末梢神経麻痺 手根管開放手術等 29 11.24 4.24 - 74.62
070200xxxxxxxx 手関節症(変形性を含む。) 24 11.38 6.72 - 65.33
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 23 29.13 21.38 8.70 77.35
160780xx97xx0x 手関節周辺の骨折・脱臼 手術あり 定義副傷病なし 17 8.00 3.94 - 44.24
上肢(手指・手と肘関節)、下肢(膝、足)それぞれの専門医が高度な診療を提供していることが当院整形外科の特徴です。
特に上肢の治療は機能再建を目的とした特殊な手術治療を行っており、手術後は手のリハビリテーション専門家であるハンドセラピストが訓練を担当します。集計の中には一般病院で治療していない重度の機能障害を有する患者さんが含まれること、また県外など遠隔地から来院される患者さんが含まれているため、平均在院日数が全国平均に比較すると長くなっています。また、特殊な訓練については一貫して当院で行われることが多く、転院率は低くなります。一方、手根管開放術や神経修復など、体への負担が少ない手術については、患者さんの生活ニーズに応えて日帰り手術や1泊から2泊の短期入院手術も行っています。
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2なし 14 10.21 16.40 7.14 83.64
040120xx99000x 慢性閉塞性肺疾患 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし - - 12.95 - -
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし - - 20.78 - -
040150xx99x0xx 肺・縦隔の感染、膿瘍形成 手術なし 手術・処置等2なし - - 22.28 - -
0400802299x000 肺炎等(市中肺炎かつ15歳以上65歳未満) 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 重症度等A-DROP スコア0 - - 8.13 - -
呼吸器内科で最も多い症例は肺炎の治療です。肺炎の患者さんは高齢になるほど重症になる傾向があり、2週間以上の入院となることも多いです。
他の診療科で発症した肺炎の治療も、連携を取りながら積極的に治療にあたっています。
肺炎のデータに関しては、「指標4.成人市中肺炎の重症度別患者数等」もご参照ください。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 43 4.3 5.84 2.33 58.91
030340xxxxxxxx 血管運動性鼻炎、アレルギー性鼻炎<鼻アレルギー> - - 5.12 - -
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸 手術なし 手術・処置等1あり - - 2.02 - -
110280xx9900xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし - - 11.35 - -
030270xxxxxxxx 上気道炎 - - 4.71 - -
耳鼻科では、慢性副鼻腔に対し、手術を含めた入院治療を行っています。
また、アレルギー性鼻炎に対する手術も行っています。
入院日数を短くして、患者さんの負担軽減に努めています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 - - - - 12 - 1(UICC病期分類) 8
大腸癌 - - - - 12 - 2(UICC病期分類) 9
乳癌 - - - - - - - -
肺癌 - - - - - - - -
肝癌 - - - - - - - -
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
当院では早期胃癌、早期大腸癌に対し非侵襲的内視鏡治療を行っています。
また、ステージⅡ以上の進行がんに対しては、治療ガイドラインに沿った治療方針を本人・家族に十分説明し、鏡視下手術を含めた外科的手術や化学療法など、症例に応じた最適な治療法の選択を行っています。
早期の癌からステージの進んだ癌まで、消化器内科と外科が連携し治療を行っていることが大きな特徴です。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 - - -
中等症 111 18.19 76
重症 20 21.60 85
超重症 - - -
不明 - - -
当院では中等症の患者数が多くなっています。
重症度が上がるほど平均在院日数は長く、平均年齢は高齢になっています。
高齢者は免疫力の低下により、感染しやすい状態であることが多く、さらに抗菌剤も効きにくく重症化することが多いため、平均在院日数は長くなってしまいます。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 21 57.76 78.00 -
その他 - - - -
透析患者さんの脳血管障害の中では、脳梗塞が主となっています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 133 1.81 10.50 9.41 75.32
K5612イ ステントグラフト内挿術 1以外の場合 胸部大動脈 32 2.28 12.44 33.33 74.44
K5612ロ ステントグラフト内挿術 1以外の場合 腹部大動脈 30 2.47 6.80 3.23 75.70
K5522 冠動脈、大動脈バイパス移植術(2吻合以上) 23 3.83 16.70 8.00 70.70
K5601ニ 大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む。) 上行大動脈 その他のもの 19 0.21 29.89 31.58 78.16
大動脈瘤に対する治療としてステントグラフト内挿術を取り入れるほか、術後の合併症予防に取り組んで、入院期間の短縮に努めています。心臓手術についても、小切開・低侵襲の手術を取り入れ、体への負担を軽くするようにして入院期間の短縮とともに、1日でも早い社会復帰を目指しており、その適応を拡大してきています。下肢動脈に対する治療も、外科的手術とカテーテル治療を組み合わせて最善の治療を行えるよう心掛けています。
全身麻酔で行う手術も多いため、麻酔科ともしっかりと連携を取りながら手術にあたっています。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺、心外膜アプローチ) 218 1.52 2.83 0.46 67.94
K5463 経皮的冠動脈形成術(その他) 103 1.68 3.34 1.92 72.85
K5481 経皮的冠動脈形成術(特殊カテーテルによるもの) 高速回転式経皮経管アテレクトミーカテーテルによるもの 72 2.26 2.99 - 73.44
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術 その他のもの 72 1.53 2.33 - 72.19
K5461 経皮的冠動脈形成術 急性心筋梗塞に対するもの 45 0.02 11.64 - 67.82
狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患や不整脈に対する、カテーテルを用いた治療を数多く行っています。
予定された治療のみならず、緊急時のカテーテル治療等にも対応しています。
経皮的カテーテル心筋焼灼術は心房中隔穿刺が必要な心房細動に対する治療が多いのが特徴です。
診断結果に基づき迅速な治療の導入が可能で、比較的短期間の入院で終了しますが、急性の心筋梗塞などは必要に応じて術後リハビリを行うため入院期間が長くなることもあります。
腎・血液浄化療法科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K616-41 経皮的シャント拡張術・血栓除去術(初回) 89 6.09 20.44 0.11 75.44
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(単純) 74 4.84 19.95 0.15 71.59
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 45 2.87 6.56 0.07 69.00
K616-42 経皮的シャント拡張術・血栓除去術(1の実施後3月以内に実施) 37 3.89 16.35 0.05 76.62
K0871 断端形成術(骨形成を要するもの) 指(手、足) 12 1.75 41.92 0.08 62.25
血液透析を行う場合には穿刺に使用するシャント(血液透析を行うための血管)の作製術を行います。
入院日数は2日~1週間程度です。
シャント(血液透析を行うための血管)の血流が不良となった場合には修復の為、経皮的血管拡張術を行います。
経皮的血管拡張術は多くは外来(短期滞在手術)での治療となります。
また、動脈硬化による下肢の血流不全に対しては放射線科にて血管内治療を積極的に行っています。
片側下肢では3日程度、両側下肢の治療では1週間程度の入院となります。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2センチメートル未満 79 0.86 1.10 - 70.14
K654 内視鏡的消化管止血術 16 1.12 9.94 7.69 78.38
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2センチメートル以上 - - - - -
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 早期悪性腫瘍胃粘膜下層剥離術 - - - - -
K6535 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 その他のポリープ・粘膜切除術 - - - - -
大腸ポリープや大腸腫瘍に対する内視鏡的粘膜切除術を多くなっています。
内視鏡的粘膜切除術目的の入院は基本的に1泊2日入院です。 当院は、抗血小板剤・抗凝固剤内服中の循環器疾患、および透析患者さんが多く、各科と連携して内視鏡的止血術も行っています。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K4631 甲状腺悪性腫瘍手術 切除(頸部外側区域郭清を伴わないもの) 146 1.00 6.05 - 57.32
K6335 鼠径ヘルニア手術 21 1.05 3.00 - 71.95
K4633 甲状腺悪性腫瘍手術 全摘及び亜全摘(頸部外側区域郭清を伴わないもの) 19 1.00 7.00 - 58.47
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 16 1.31 6.44 - 63.06
K6272 リンパ節群郭清術(頸部)(深在性) 10 1.00 5.80 - 68.20
甲状腺悪性腫瘍手術は葉切除、全摘出などの手術範囲に関わらず、通常は術前1日、術後7日前後の入院期間となっています。
鏡視下手術では1週間前後の入院日数であり、胆嚢摘出術では術後5日目の退院を基本としています。
鼡径ヘルニアの手術は術後3日目の退院を基本としていますが、腹膜透析患者さんの場合などは延長することがあります。
小児科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K9131 新生児仮死蘇生術 仮死第1度のもの 16 - 20.19 - -
K5761 心室中隔欠損閉鎖術 単独のもの 10 4.80 10.20 - 6.10
K5551 弁置換術(1弁) - - - - -
K570-3 経皮的肺動脈形成術 - - - - -
K570-2 経皮的肺動脈弁拡張術 - - - - -
早産児・未熟児の管理や新生児の呼吸障害をNICUにて治療・管理しています。
先天性心疾患児に対する心臓手術を行っています。
近年はファロー四徴症術後遠隔期の肺動脈弁置換術の症例が増加しています。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K872-32 子宮鏡下有茎粘膜下筋腫切出術、子宮内膜ポリープ切除術 組織切除回収システム利用によるもの 126 0.04 0.14 - 38.86
K8981 帝王切開術 緊急帝王切開 36 2.19 6.97 - 32.56
K8982 帝王切開術 選択帝王切開 32 2.56 6.97 - 33.59
K8732 子宮鏡下子宮筋腫摘出術 その他のもの 31 1.00 1.00 - 41.39
K9091イ 流産手術 妊娠11週までの場合 手動真空吸引法によるもの 13 - 0.92 - 34.08
最も多く行われた手術は子宮鏡下手術(組織切除回収システム利用によるもの)です。
子宮鏡下子宮筋腫摘出術(その他のもの:レゼクトスコープ使用)は前日に入院し、子宮頸管処置を行い、手術日、翌日退院の2泊3日の入院で対応しております。
子宮鏡下子宮内膜ポリープ切除術は、ほぼ組織切除回収システム利用によるもので、できるだけ手術当日の入院とし、術後の経過により当日あるいは翌日退院としています。                                                                                                                   ついで多い手術は帝王切開で、選択帝王切開、緊急帝王切開の平均術前日数はそれぞれ2.56日、2.19日になっています。
選択帝王切開の中には切迫早産、胎児機能不全、前置血管など入院経過観察および加療からそのまま帝王切開になられる患者さんが含まれているため、この日数になっており、通常の選択帝王切開の場合は術前日数は1日としています。
緊急帝王切開の場合も微弱陣痛、前期破水、胎児機能不全や胎児発育不全などで緊急帝王切開になる前の入院が含まれているためこの日数となっています。              流産手術は麻酔科医による麻酔を実施しています。合併症のある患者さんの対応が可能で、他院からの紹介も受けております。麻酔の覚醒をしっかり確認するため原則翌日の退院となっています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿 39 3.28 28.56 26.09 76.69
K0462 骨折観血的手術 前腕、下腿、手舟状骨 35 2.97 13.66 2.70 59.11
K0821 人工関節置換術 肩、股、膝 24 2.12 26.29 8.00 77.25
K0811 人工骨頭挿入術 肩、股 15 3.47 35.07 31.82 85.47
K0483 骨内異物(挿入物を含む。)除去術 前腕、下腿 14 0.93 4.21 - 58.86
入院日は患者さんの全身ならびに局所状態、麻酔の種類によりますが、原則として手術の1-3日前になります。前腕骨折手術の入院期間は年々より短縮する傾向にありますが、一人暮らしの患者さんなど生活上の要望に応えて入院期間を調整しています。
入院期間は手術、術後リハビリの内容などにより異なります。当院では心臓や腎臓など全身合併症のある患者さんの手術も多く、そういった患者さんは術後の平均在院日数が長くなる傾向があります。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術III型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 17 1.24 2.71 5.88 61.29
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術IV型(汎副鼻腔手術) 17 1 2.94 - 52.59
K347-5 内視鏡下鼻腔手術I型(下鼻甲介手術) 13 1 1.85 - 58.54
K347-3 内視鏡下鼻中隔手術1型(骨、軟骨手術) 10 1 2.4 - 60.70
K344 経鼻腔的翼突管神経切除術 - - - - -
広島大学病院と提携して、慢性副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎、鼻中隔弯曲症、肥厚性鼻炎など鼻疾患に対する内視鏡下鼻内手術を行っています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 22 0.36
異なる 25 0.41
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 35 0.57
異なる - -
透析患者は免疫能が低下しており感染症を頻発しやすくなっています。
肺炎などの感染症が重症化すると敗血症となります。これは重篤な合併症です。
透析患者は容易に感染症を合併しやすいため、日頃の注意と早めの治療が重要となります。
リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率ファイルをダウンロード
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
300 274 91.33
手術後に発生する可能性がある肺血栓塞栓症(エコノミークラス症候群として知られる、血のかたまりによる合併症)の予防に積極的に取り組んでいます。肺血栓塞栓症は重篤な合併症につながる可能性がありますが、早期からの予防的な対応により多くは防ぐことができます。そのため、当院ではリスクが高い手術を行う際、弾性ストッキングや弾性包帯の使用、圧迫ポンプの装着、抗凝固薬による治療などを原則全症例で実施しています。さらに、血液検査などを併せてきめ細かく観察し、発症予防に努めています。今後もガイドラインに基づいた対策を徹底し、患者さまが安心して安全に手術を受けられる体制を維持・強化してまいります。
血液培養2セット実施率ファイルをダウンロード
血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
788 652 82.74
当院では、患者の症状や血液検査などで何らかの感染を疑う場合には、より正確な診断の一助となる2セットでの血液培養を実施しております。ただし血管の性状や採取可能な血液量によっては侵襲が大きくなる可能性があり、1セットで実施することもあります。1セットで実施した場合であっても、その他の血液検査等も併せて、慎重に総合的に判断します。
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率ファイルをダウンロード
広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
412 328 79.61
広域スペクトル抗菌薬は、原因となる細菌が分からない重症感染症に対してエンピリックに使用されます。長期間の使用を避け、標的となる細菌を検出し適切な抗菌薬を選択するために、細菌培養検査を実施しております。細菌培養は、侵襲が大きくなる可能性がある場合は実施しないこともあります。当院では、広域スペクトル抗菌薬から狭域スペクトル抗菌薬への変更や、適切な細菌培養検査の実施提案など、抗菌薬の適正使用の観点から多職種によるチーム介入を行っています。
転倒・転落発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生した転倒・転落件数
(分子)
転倒・転落発生率
73,385 231 3.15
転倒・転落は、高齢の方や治療中の方に多く見られるリスクであり、入院生活の質にも影響を及ぼす可能性があります。
当院では、日々のリスクアセスメントや環境整備、スタッフ教育を通じて発生件数の減少に努めています。
また、入院中は不慣れな環境のため、思わぬ転倒や転落が起こることがあります。そのため、日常生活動作や睡眠状況、投薬や点滴の種類などを観察・確認しながら、予防に取り組んでいます。
今後も「安全で安心できる療養環境」を提供できるよう、改善と予防対策を継続してまいります。
転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生したインシデント
影響度分類レベル3b以上の
転倒・転落の発生件数(分子)
転倒転落によるインシデント影響度
分類レベル3b以上の発生率
73,385 20 0.27
当院では、日常的なリスクアセスメントや転倒防止に向けた取り組みを行っており、一定の成果を上げています。しかしながら、骨折などを含むレベル3b以上の転倒は、患者さまの生活の質に大きな影響を及ぼす可能性があるため、引き続き再発防止策の徹底が求められます。今後も、発生事例を詳細に分析して要因を明らかにし、患者さまが安心して療養いただける環境づくりを進めてまいります。また、思わぬ事故で転倒・転落が発生した場合には、意識や感覚、運動機能などを速やかに確認し、必要な処置や検査を実施しています。
手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率ファイルをダウンロード
全身麻酔手術で、
予防的抗菌薬投与が実施された
手術件数(分母)
分母のうち、手術開始前
1時間以内に予防的抗菌薬が
投与開始された手術件数(分子)
手術開始前1時間以内の
予防的抗菌薬投与率
1,177 1,167 99.15
手術後の合併症として術後感染が挙げられますが、感染コントロール不良により入院期間が延長し、時に致死的な障害を及ぼすことがあります。手術前の抗菌薬投与により、手術部位感染予防をはかります。当院では、全身麻酔手術執刀開始1時間以内に適切な抗菌薬を投与しています。また手術中に追加投与を行うことで、血中および組織中の抗菌薬濃度を適切に保つようにしています。
d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和もしくは
除外条件に該当する患者を除いた
入院患者延べ数(分母)
褥瘡(d2(真皮までの損傷)以上
の褥瘡)の発生患者数(分子)
d2(真皮までの損傷)以上の
褥瘡発生率
- - -
非公表
65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合ファイルをダウンロード
65歳以上の退院患者数
(分母)
分母のうち、入院後48時間以内に
栄養アセスメントが実施された
患者数(分子)
65歳以上の患者の入院早期の
栄養アセスメント実施割合
3,904 1,855 47.52
当院では、管理栄養士を含め、多職種で栄養サポートを実施しています。特に高齢患者は入院早期に低栄養リスクを評価し適切に介入するよう努めております。
身体的拘束の実施率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
(分母)
分母のうち、身体的拘束日数の総和
(分子)
身体的拘束の実施率
73,385 790 1.08
当院では、「原則身体拘束を行わない」ことを目標とし、多職種でチームを組織し、身体拘束実施を最小化するための取り組みを行っています。やむを得ず身体拘束が必要と思われた場合は、拘束開始必要性の有無についてカンファレンスを行います。また、身体拘束をなるべく短期間にするために、拘束解除に向けたカンファレンスも毎日行っています。
更新履歴
2025年9月29日
公開
2025年9月30日
一部修正