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土谷総合病院

土谷総合病院 薬剤部 くすりの窓

澄んだ青空が秋を感じさせる季節となりました。

今回のくすりの窓は 薬の正しい飲み方 についてす。

2013年09月

薬の正しい飲み方

飲み薬は、効果が阻害されないよう、思わぬ副作用を起こさないよう、また体内の目的の場所でもっとも効果が発揮されるよう、飲む時間や形、1回量などが工夫されています。

★飲む時間を守る

薬は、1日に服用する回数や量や時間など指示されたとおりに使わないと十分な効果が得られません。「食前」、「食後」、「食間」など薬を飲む時間には各々の理由があります。

正しい飲み方をしないと効果が出なかったり、副作用が現れたりすることがありますので、決められた服用時間を守りましょう。

■起床時

朝起きてすぐに飲んでください。

■食前

食前は胃が空っぽの状態です。食事の約30分前に飲んでください。

次のような薬は食前に飲むともっとも効果を発揮します。

  • 直接胃の粘膜に接して効果を出す薬
  • 食事の前に胃の働きをよくし、食欲を増す薬
  • 食べ物と一緒でない方が、吸収や効果がよい薬

など

■食直前

食事のすぐ前「いただきます」の直前に飲んでください。

■食直後

食事が終わった後「ごちそうさま」の直後に飲んでください。

■食後

多くの薬が食後に飲むようになっていますが、食事が終わってから約30分以内に飲んでください。

次のような薬は、食後に飲むともっとも効果を発揮します。

  • 胃の消化を助け、胃もたれなどを防ぐ薬
  • 胃に刺激が強い薬(食べ物が胃の粘膜への刺激を和らげてくれるため、食後の服用が適しています)
  • 食べ物と一緒の方が、吸収や効果がよい薬

など

■食間

食事を終えてだいたい2時間位経った頃に飲んでください。

※食事の最中に薬を飲むということではありません。

■寝る前

就寝30分くらい前に服用してください。

寝つきを良くする薬は寝る30分前に飲むとめまい、ふらつきが出て、ベッドに入るまでに転倒の危険がありますので、寝る直前に飲むようにしてください。

■頓服

「頓服(とんぷく)」の薬は指示された症状が出たときにだけ飲んでください。

「疼痛時」、「発熱時」、「不眠時」、「便秘時」など、薬の袋に書いてある用法・用量をしっかり守って飲んでください。

※上記の時間はあくまでおおよその時間です。正確に30分や2時間でないといけない訳ではありません。薬には指示された服用時間が多少ずれても良いものもあれば、糖尿病薬などのように支持された時間を必ず守らなければならない薬もありますので、主治医の指示に従うようにしてください。

薬の飲み忘れについて

まずは、あなたがなぜお薬を飲み忘れてしまうのか考えてみましょう。飲み忘れのタイプ別に、できる工夫があります。

あなたの飲み忘れはどちらのタイプでしょうか?

  • A.お薬が多すぎて飲むのがめんどうくさい
  • ●お薬を一包化(いっぽうか)してもらう

    お薬の種類が多いせいで飲み忘れてしまう場合は、種類ごとに分かれているお薬を「朝食後」「夕食後」など、飲むタイミングごとに袋に小分けすることができます。これをお薬の「一包化」と呼びます。お薬の種類によってはできないことがあるので主治医や薬剤師に相談しましょう。

  • B.うっかり飲み忘れてしまう
  • ●飲む時間を一定にする

    朝食後や歯磨きの前後など、お薬を飲む時間を一定にすると、毎日お薬を飲むことを意識できるようになります。

    ●置く場所を決めておく

    朝食をとる席のそばや、出かける前の準備をするときに飲み忘れに気付けるところなどがよいでしょう。

    ●家族に声をかけてもらおう

    お薬を飲むタイミングをご家族にあらかじめ伝えておき、「ちゃんと飲んだ?」と確認してもらえば、飲み忘れに気付くことができます。

飲み間違いや飲み忘れを防ぐ道具にお薬カレンダーやお薬ケースなどがあります

毎日きめられた時間に飲まなければならない薬を、曜日ごとに朝・昼・夕・寝る前と整理して、収納できます。

お薬が一目で確認できるため、飲み間違えや飲み忘れを防ぎます。

また、薬をセットする作業が、指先や脳を刺激するので、痴呆の防止にも役立ちます。

お薬カレンダーとお薬ケース

自分に合った方法をみつけて薬の飲み忘れがないようにしましょう!

基本的に、飲み忘れた際の対応は主治医や薬剤師の指示に従うようにしましょう。飲み忘れたからといって2回分をまとめて飲むことはやめましょう。

薬に関して疑問に思っておられる事や、こんな時間に飲めない、注意していても忘れるなど、薬の飲み方について相談したい事がありましたら、気軽に薬剤師に相談してください。