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土谷総合病院

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漢方外来

漢方治療は中国から渡来し、日本の環境にあわせて発展した伝統的な治療法です。

漢方治療の特色

1)「証」に基づく治療を行う

西洋医学は「病気」を治す事に目標が置かれた治療体系です。一方、漢方治療は、その独特の物差しで「身体」や「心」のひずみ・ゆがみを捕らえ、「証」というかたちで表現します。そして、「証」に合わせた適切な漢方薬を用いてバランスをとる治療法です。

2)「証」に基づく治療を行うメリット

漢方治療の対象は、病気(病名)だけにとどまりません。西洋医学的に診断が付かない状態や診断が付いても治療法の確立していない病態であっても、漢方的な「証」が存在すれば治療の対象となります。

また「証」そのものが個人の体質に配慮された概念であることから、日常的な身体の不調をコントロールすることを得意としております。

こんな症状にこそ漢方を!
  • 頭痛
  • のぼせ
  • めまい、ふらつき
  • 不眠
  • 花粉症
  • 氣が晴れない
  • やる氣が起きない
  • のどのつまり
  • 息苦しさ
  • 肩こり
  • 動悸
  • 体のかゆみ
  • 胸やけ、咳が続く
  • 食欲がない
  • 腹がはりやすい
  • 腹が痛む
  • 腰痛
  • 手が冷える
  • 手がほてる
  • 尿が出にくい
  • 頻尿
  • 下痢
  • 便秘
  • 関節が痛む
  • むくみ
  • 足がほてる
  • 足先が冷える
漢方治療が有効な病態
  • 胃腸障害(腹痛、下痢、便秘)、慢性胃炎、機能性胃腸症、機能性ディスペプシア、過敏性腸炎
  • アレルギー疾患(アトピー性皮膚炎、喘息、花粉症、蕁麻疹など)
  • 月経不順、月経痛、冷え症、更年期障害などの婦人科疾患
  • 心身症、自律神経障害、神経症、特にストレスを誘因としたもの
  • 高齢者の老化に伴う種々の症状(腰痛、膝痛、しびれ、夜間頻尿など)
  • 高血圧、糖尿病など生活習慣病で自覚症状がある場合
  • 風邪をひきやすい、冷えなどの体質改善
  • 癌や膠原病などに伴う様々な体調不調や体力低下
漢方治療がむいていない病態(西洋医学が優先される病態)
  • 癌や腫瘍などの手術が必要な病気
  • 抗生物質が必要な感染症
  • 緊急処置の必要が高い病気(急性腎不全、急性心筋梗塞など)

漢方外来のご案内

当院で行っている漢方外来のご案内です。クリックするとPDFファイルで表示されます。ダウンロードしてローカルに保存したり、印刷するためにお使いください。

梅雨時に悪化する「○○」

■梅雨時に悪化する「○○」

漢方外来のご案内

■漢方外来のご案内

漢方治療の流れ

治療の流れとしては、まずは診察し漢方独特の問診や診察で「証」の診断を行います。その中で多数ある漢方薬の中から適した処方を絞り込み、最も適切と思われるお薬を約1〜2週間程度処方します。

その後、再診の度に薬の効果や副作用などの確認を行い、より適切な処方になるよう修正を加えていきます。

長期間の処方が出来ない理由

漢方の「証」は、漢方薬の影響、加齢、四季の変化などで少しずつ変動します。そのため、現在最適なお薬が2ヶ月後も同じように最適であるとは限りません。西洋薬のように一律に長期処方は出来ませんので、予めご理解のほどお願い致します。

漢方薬にも副作用があります

偽性アルドステロン症

漢方薬の多くに甘草という生薬が含まれています。鎮痛作用、鎮静作用、抗炎症作用などに効果があり、非常に重要な生薬なのですが、時にむくみや電解質の異常、高血圧を来す方がいらっしゃいます。このような反応は個人差が非常に大きい事が知られており、定期的な血圧測定や血液検査をお奨めします。

もし、むくみや血圧の上昇がおこった場合は休薬することで改善します。

一般的に、甘草が1日量5gを超えないよう推奨されておりますが、短期間の場合(1-2日)はあまり神経質になる必要はありません。

甘草が含まれる主な漢方薬

含有量5g以上の処方(一日3包内服した場合)

『甘草湯』 『芍薬甘草湯』 『甘麦大棗湯』

含有量3g以上の処方(一日3包内服した場合)

『黄連湯』 『桔梗湯』 『桂枝人参湯』 『小青竜湯』 『人参湯』

含有量3g以下の処方(一日3包内服した場合)

『葛根湯』 『桂枝加芍薬湯』 『柴胡桂枝湯』 『柴朴湯』 『小建中湯』 『小柴胡湯』 『麦門冬湯』 『麻杏甘石湯』 『苓桂朮甘湯』

肝障害

漢方薬も西洋薬も、薬剤の多くは肝臓で代謝を受けます。そのため、肝機能異常をきたすことは稀ではありません。多くの場合、休薬にて改善しますので定期的な血液検査をお奨めします。

間質性肺炎

漢方薬に含まれる生薬にオウゴンやサンシシと言う生薬があります。この生薬に過敏な反応を示す方がごく稀(10万人に数人)にいて、間質性肺炎という病態を起こすことがあります。

初期症状としては、風邪のような息切れ、咳、発熱などがみられます。該当漢方は、小柴胡湯、柴朴湯、柴苓湯、柴胡桂枝乾姜湯、辛夷清肺湯、清肺湯、大柴胡湯、半夏瀉心湯 黄連解毒湯などです。

長期間内服することが多い処方であり、咳や発熱を認めた場合はレントゲン検査をお奨めします。

来院に際して

他院で治療を受けられている方は、現在内服中のお薬がございましたら、お知らせください。

また、今までに漢方治療を受けたことがある方は、何を飲んだか、反応はどうだったのか、お伝えいただけますと今後の治療に大変役立ちます。

当院では、エキス剤や生薬末による治療を保険診療にて行っております。

診療日: 毎週金曜日 午前中 完全予約制

TEL: 082-243-9191